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高島屋史料館企画展「キモノ★ア・ラ・モード」

4.0
エキスポ日記
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今日は夫婦で大阪日本橋の高島屋史料館企画展「キモノ★ア・ラ・モード」へ行ってきました。

この展示会の日記がブログの最初の投稿になるのは嬉しいです。

このブログを作るとき、着物関係の展示会をいろいろ調べていて知りました。

キッチュな着物からシックな着物まで展示されていて、コラボ企画も面白くユニークでした。ベル・エポック感ただようシンプルな作品が印象的。

「キモノ★ア・ラ・モード」(着物アラモード)は「今の着物」のこと。つまり、アラモードとは流行の意味で、20世紀前半によくカタカナで使われました。辞書で「当世風の」と書いてありますが、今はそんな言葉を使わないので「今の」でOK。

大阪高島屋史料館特別企画展「キモノ★ア・ラ・モード」。

大阪高島屋史料館特別企画展「キモノ★ア・ラ・モード」は2期に分けて開催されます。

  • 第I部:ウルチマ・モオダ
  • 第II部:ザ・キモノ・ライフ

それぞれの感想や開場情報は下の目次をクリックしてご覧ください。

大阪日本橋と高島屋史料館

高島屋史料館は外装も内装もモダンな造りです。

立地が大阪日本橋の寂れたど真ん中なので、かなり目立ちます。建物のサイズが大きすぎて逆に見逃すことがあるかも。

近鉄大阪日本橋駅や大阪メトロ堺筋線大阪日本橋駅から地上に出て、南側に向かって歩きます。少し遠いところから目星をつけていくと簡単に辿れます。

大阪日本橋の歴史

戦後に大阪日本橋は古本屋街として出発しました。1970年代でしょうか、電気屋街へ変貌し、1990年代には中古CDや中古DVDを売るマニアックな店がいくつも出てきました。

2000年頃からオタロードと呼ばれ、オタク向けアダルト商品をはじめ、マンガやビデオやDVDを売る店が急増。同時にメイドカフェがあちこちに出てきました。

2000年頃まで、私は中古CDや中古DVDを探しに寄っていましたが、この20年年以上、ほとんど行っていませんでした。

かなり久しぶりに高島屋資料館へ来て、明るく綺麗になっていたので驚きました。

大阪高島屋史料館

大阪高島屋史料館特別企画展「キモノ★ア・ラ・モード」。

さて、入り口を入って右に向くとエレベーターがあります。午前中に来たはずなのに1時となっています。

なぜでしょうか!?

大阪高島屋史料館特別企画展「キモノ★ア・ラ・モード」。

高島屋史料館は、この東別館の3階にあります。

20年・30年前の様子に比べてかなりクリアに。1階にはレストランやカフェも5軒ほど営業しています。

高島屋史料館は1970年に高島屋東別館3階にオープン。

公式サイトには次のように書いてあります。

開館50周年にあたり、皆様と高島屋とのコミュニケーションスペースとして、新しく生まれ変わりました。https://www.takashimaya.co.jp/shiryokan/collection/

コミュニケーションスペースとしてリニューアルしたとのことです。

高島屋史料館の誕生年が私と同じでびっくり。

私自身が昨年リニューアルできたか知りませんが(;^ω^)、今日史料館に行って思ったのは展示スペースや通路をゆったりめに確保していることです。

そして椅子がいくつかの場所にあって、常設展側でも企画展側でも途中で休みやすいです。

ふつう、大きな美術館や博物館では休むスペースが広くても、1箇所や2箇所に集中していて、なかなかリラックスできません。これに比べると高島屋資料館は小さめのスペースですが、休む場所が比較的多いです。

また、ビジュアル・アーカイブにアクセスするスペースも何箇所かあります。座りながら、史料館所蔵資料の画像をスマホ感覚で楽しめます。

「キモノ★ア・ラ・モード」概要

入口。大阪高島屋史料館特別企画展「キモノ★ア・ラ・モード」。

フランス語のカタカナ表記「ア・ラ・モード」とは「最新流行品」のことで、英語で書けば「the fashion」(ザ・ファッション)といったところ。

この企画展はキモノ・ザ・ファッションという感じです。

高島屋史料館の公式ツイッターは、この着物企画展「キモノ★ア・ラ・モード」を次のように述べています。

高島屋でかつて開催されていた名物呉服催事「百選会」。斬新かつ奇抜な百選会の呉服は、毎回大変な人気を集め、キモノ界の流行を左右するといわれました。その歴史と作品をご紹介する展覧会です。https://twitter.com/t_shiryokan/status/1436494708046499850

企画展は第I部と第II部に分かれています。

2021年9月11日に開幕し、10月25日までが第I部「ウルチマ・モオダ」、11月6日からは第II部「ザ・キモノ・ライフ」。

高島屋が開催していた「百選会」に選ばれた着物を展示しています。また、現存しないものは京都女子大学の学生方々が1/2ミニチュアで制作し展示しています。

大阪高島屋史料館特別企画展「キモノ★ア・ラ・モード」。

企画展「キモノ★ア・ラ・モード」の第I部・第II部は、どちらも同じ3章構成。

  • 第1章:流行をつくる―ア・ラ・モード―
  • 第2章:百選会は”ウルトラモダン”
  • 第3章:「流行は百選会から」

第I部・第II部では、ショーケースに入った百選会のカタログやチラシや招待券などのアイテムや一部の着物が共通し(作品一覧の「I・II」120点ほど)、実物の着尺や訪問着をいくつか入れ替えるようです(作品一覧の「I」と「II」の各25点ほど)。

第I部:ウルチマ・モオダ

「キモノ★ア・ラ・モード」第I部は9月11日から10月25日まで。入館は10時から16時30分までで、休刊日は火曜日と水曜日。入館無料です。

「キモノ★ア・ラ・モード」の第I部テーマはウルチマ・モオダ。

変わった名前だなと思いました。

展示室の説明によると、百選会の着物は「ウルトラ・モダン」といわれたそうです。ウルチマ・モオダとはウルトラ・モダンか、ウルトラ・モードか、どちらかでしょう。

ネット検索すると、ウルトラ・モダンは超現代的を意味する英語「Ultramodern」があります。ウルトラ・モードを英語で検索するとアクリルの意味になってしまいます。よって、ウルチマ・モオダとはウルトラ・モダンかと思います。

さて、1920年頃の着物はきっと楽しかったと思います。ツーピースの和装・和服もふくめて。

古風な着物から新しい着物までいろんなアイデアや柄デザインが出たでしょう。

衣服の歴史を長く研究してきた大丸弘は着物の歴史を次のようにとらえました。

ヨーロッパ文明史の慣習的な見方にしたがって、戦争のはじまる前の一時期を、belle époqueと考えるなら、1930年代はわが国にとっても、まさにそのような“佳き時代”だったはずである。それは和服について、とくにそう言えるのであって、和服と洋服とが日常生活のうえで、拮抗しえた最後の時代であった。大丸弘「現代和服の変貌II―着装理念の構造と変容―」『国立民族学博物館研究報告』千里文化財団、第10巻1号、1985年7月、142頁

着物が洋服と拮抗して活気があったのはbelle époque(ベル・エポック)の時代でした。

ベル・エポック期はモダンという言葉が輝いた瑞々しい時代でもあり、大正ロマンや昭和レトロが意味する時代でもあります。

第2次世界大戦前の文化的な百花繚乱の時代は、ヨーロッパも中国もアメリカも経験したことです。

展示会をみて、私は1920年代から1930年代前半にかけての時期が、着物の歴史でもっとも華やいだ時期だと再認しました。

大阪高島屋史料館特別企画展「キモノ★ア・ラ・モード」。

べる・エポックを想像しながら、コラボ企画が面白くユニークでした。戦後の着物もあります。

\キモノ★ア・ラ・モード/★高島屋史料館×京都女子大学①本展には大学生が参加!史料館所蔵の資料から、現存しない戦前の百選会のお着物をミニチュアキモノで再現。計6体を展示中です👘https://twitter.com/t_shiryokan/status/1440843358906241025

1/2ミニチュアで可愛い着物が並んでいます。

3作品ずつ2コーナーに。

撮影可ですので接近して撮したら、実物(1/1)に見えます。

私(きわもの)のお気に入り着物

私のお気に入りは右、ピンクと紅の作品です。

大阪高島屋史料館特別企画展「キモノ★ア・ラ・モード」。

大阪高島屋史料館特別企画展「キモノ★ア・ラ・モード」。

解説文によると、ミニチュアキモノテキスタイル使用データは、友仙「美光ダリヤ」、なごや帯「紅菊ビロード文錦」。

発表・展示されたステージは、1935年の第53回「秋の百選会」。

この百選会のテーマは次のとおりです。

  • A:伝統的「新様からくさ調」
  • B:新文化的「新様からくさ調」
  • 着尺:流線美式

このミニチュア作品が参照した出典は次のとおり。

  • 着用写真:第53回秋の百選会グラフ
  • 着用図案元データ:第53回百選会図録
  • 帯図案元データ:第53回百選会図録

実物作品では次の着物がアッサリ・シンプルで気に入りました。

着尺「貝殻光沢」1962年「第100回春の百選会」、帯「ユーカラ」1964年「第106回春の百選会」。大阪高島屋史料館特別企画展「キモノ★ア・ラ・モード」。

  • 着尺「貝殻光沢」1962年「第100回春の百選会」
  • 帯「ユーカラ」1964年「第106回春の百選会」

史料館公式ツイッターによると「お気に入りコーディネート」投票結果の中間発表で第1位とか…。

着尺のテーマは1964年の東京オリンピックを前に、美のオリンピアード。

帯のテーマはノヴェチェント・ニッポン(新日本への招待)。

見逃して残念だったのが百選会の図案を使った洋装。

大正期の百選会の図案を使って洋装を製作、特別展示中。2種類の図案からアシンメトリーなワンピースができあがりました👗https://twitter.com/t_shiryokan/status/1441326551539326976

着物生地を洋服にしたとのことですが、どこにあったのか見逃しました…。

投票を忘れずに

展示中の着物と帯の「お気に入りコーディネート投票コーナー」を受付に設置。

投票結果はツイッターで発表されます。

投票すると史料館のオリジナルステッカーがもらえます。

「たかしまや飯田呉服店」と印字された着物女性のステッカーと、「福の神代展覧会」と印字された七福神のステッカーです。

「お気に入りコーディネート投票コーナー」で投票すると史料館オリジナルステッカーがもらえます。大阪高島屋史料館特別企画展「キモノ★ア・ラ・モード」。

第II部:ザ・キモノ・ライフ

「キモノ★ア・ラ・モード」第II部は11月6日から12月20日まで。入館は10時から16時30分までで、休刊日は火曜日と水曜日。入館無料です。

「キモノ★ア・ラ・モード」の第II部テーマはザ・キモノ・ライフ。

11月19日(金曜日)に妻と二人で行ってきました。

第1回「ウルチマ・モオダ」が戦前の作品を中心にしていたのにたいし、今回の「キモノ・ライフ」は戦後、とくに1950年代から1970年代の作品をとりあげています。

企画展の知名度が上がったか、ただの偶然か。今日は10名ほどの訪問者がいて賑わっていました。

入館してすぐに豪華な着尺のラッシュ。

高島屋史料館「キモノ★ア・ラ・モード」第II部:ザ・キモノ・ライフ

右方の紅色着尺と左端のファンシーなチューリップに目がいきます。

カトレヤ

着尺「カトレヤ」といって、1958年の第90回秋の百選会に入選したものです。テーマは「第三の美」(トロアヂェーム・ボーテェ)。高島屋史料館「キモノ★ア・ラ・モード」第II部:ザ・キモノ・ライフ。

これは着尺「カトレヤ」といって、1958年の第90回秋の百選会に入選したものです。テーマは「第三の美」(トロアヂェーム・ボーテェ)。

戦前だけでなく戦後もフランス語のカタカナ導入には苦労した模様。

岡本太郎が喜びそうな炎。

ディズニーランド

ついで、ファンシーなチューリップ。

着尺「ディズニーランド」。1961年の第97回春の百選会のもので、テーマは「生命の歓喜」(時間的形象美)。高島屋史料館「キモノ★ア・ラ・モード」第II部:ザ・キモノ・ライフ。

これは着尺「ディズニーランド」。1961年の第97回春の百選会のもので、テーマは「生命の歓喜」(時間的形象美)です。

時間って繋がっているようで切れていたりするし、道がうねっても花は咲くし、時間とか歴史ってこういう具合に進んでいるのかもしれません。

1961年にディズニーランドと題した作品が出た背景が気になります。

もちろん、まだ東京にはありません。

ウィキペディアでざっと調べると1961年にアメリカ・ディズニーランド園内のモノレールが延長したありますが、そこにファンシーなチューリップや生命の歓喜や時間的形象美は感じにくい。

少し粘って読んでみると「ディズニーランドに近いテーマ性のあるテーマパーク」の項目に、なんと「奈良ドリームランド – 今は無き日本のテーマパーク」と書いてあるじゃないですか。そのままリンクをたどると1961年に開園とあります。

ウィキペディア日本語版で奈良ドリームランドを調べなおすと、1945年から10年間にわたり奈良市の一部がGHQに接収され、元接収地の一部が接収撤回から6年後に奈良ドリームランドとして開業したとあります。

開園のきっかけは、松尾國三がアメリカのアナハイムにあるディズニーランドに感激し、ウォルト・ディズニーに直接面会し日本に誘致しようとした事だった。当初米国ディズニー社は本気に受け取っておらず、「その時が来たら力になる。」と回答。しかし松尾が技術者を連れて再び訪れた事で松尾の熱意に打たれたウォルト・ディズニーは、ディズニーランドのノウハウ(実際には単なる遊園地経営のノウハウだった)を無償で与え、建設時にもディズニーランド側から技術者を派遣させたという。https://ja.wikipedia.org/wiki/%E5%A5%88%E8%89%AF%E3%83%89%E3%83%AA%E3%83%BC%E3%83%A0%E3%83%A9%E3%83%B3%E3%83%89#%E9%96%8B%E5%9C%92%E3%81%BE%E3%81%A7%E3%81%AE%E6%B5%81%E3%82%8C

たまにはウィキペディアも役立つ。

高島屋は京都発祥の関西系の百貨店ですから、奈良県民がこの着尺をデザインして応募したという流れを想像します。

ついで、トルソーにかかる着物も見ていきましょう。

まず目に留まったのが「訪問着 百万ドル」と「帯 おだてられて進歩する楽天主義も可」。

どうも今日のテーマはアメリカになりそう。

飛躍・交流・総合(日本近代美の創造)

訪問着のテーマ「飛躍・交流・総合(日本近代美の創造)」。帯のテーマ「ホモ・ルーデンス(新生への序曲)」。高島屋史料館「キモノ★ア・ラ・モード」第II部:ザ・キモノ・ライフ。

いちおう、訪問着のテーマは「飛躍・交流・総合(日本近代美の創造)」です。1959年第93回秋の百選会」作品。

帯のテーマは「ホモ・ルーデンス(新生への序曲)」で、1973年第133回春の百選会の作品。

帯はホイジンガの著書名から借用したっぽく、人間本来の特徴、遊び人が帯の名前の楽天主義と繋がるわけです。

帯がキッチュで気に入りましたが、着尺の黒とグレーもなかなかカッコいいです。帯は縦縞になっていて、着尺は横縞模様。

黒い岩にぶつかりながら流れる水のよう。言葉が出てきませんでしたが、つまり川ですね(笑)。

着物ではこれも渋かったです。

空から種を

着尺「空から種を」。テーマ「リナシータ・きもの(律動の美)」。帯「ヴィオレッタ」。テーマは「きもの審美学(日本の水脈)」。高島屋史料館「キモノ★ア・ラ・モード」第II部:ザ・キモノ・ライフ。

着尺「空から種を」は1976年第144回秋の百選会。

テーマは「リナシータ・きもの(律動の美)」。

説明にはこうあります。

アメリカで演劇や舞踏、音楽などがライブ・アート(なま身の芸術)と呼ばれブームが起きていることに注目しました。着物もなま身の人間が着るもの、すなわちライブ・アートであり、それがもつ「律動の美」を活かすことを提唱しました。企画展説明文(着尺「空から種を」)

帯は「ヴィオレッタ」。1974年第137回夏の百選会のものです。

テーマは「きもの審美学(日本の水脈)」。

1970年代の作品ですがアールデコ入ってますね。こういう帯には清潔感を感じられるので好きです。

着尺も紫で帯とマッチ。

「まりも」「貝殻光沢」

ついで、二つとも気に入ったのがこれらです。

とかいって、第1回「ウルチマ・モオダ」でも展示されていましたね…^^;

「まりも」「貝殻光沢」。高島屋史料館「キモノ★ア・ラ・モード」第II部:ザ・キモノ・ライフ。

まりも

着尺「まりも」は1962年第100回春の百選会。

テーマは「美のオリンピアード:美しいキモノ・新しいキモノを目指して」。1960年代前半の流行語はオリンピックですから、あるあるテーマ。

古典に基礎をおいた形の美と前衛絵画を意識した質の美の二つを追求したとのこと。

難しいことが書いてありますが、私としてはマリモ可愛いよね、水彩画みたいだよね、でお気に入りです。

これ反物だよ。

もとは全部反物(織物)やろ。

肩見てみ。縫ってなくて巻いているだけ。

あ。巻き衣か!カッコええ!

もとい、だいたい1960年代に国際化を意識しはじめた日本では「着物」が「キモノ」になっていきます。

それと同時に着物は着る物ではなくなって、派閥に分かれたルール化の道を歩みはじめ、1980年代頃にはほぼスナックのママくらいしか普段着に着ないものやイベント衣装となり、自滅していきます。

もとい、帯「虹のあと」。1960年第96回秋の百選会。

テーマは「第二の自然」。自然にしては地味な気もしますが、配色的にはマリモにマッチ。

貝殻光沢

「まりも」「貝殻光沢」。高島屋史料館「キモノ★ア・ラ・モード」第II部:ザ・キモノ・ライフ。

白地の着物ってアッサリし19ていて私は好きです。

着尺「貝殻光沢」はマリモと同じ1962年第100回春の百選会。テーマも同様です。

2年後にオリンピックを開催を控え、「五感の歓喜美」「魅力の泉としての染織美」「スケールの大きい意匠美」「迫力の強い美」「世界に通ずる日本美」の五つの美を提案し、美のオリンピアードを提唱しました。企画展説明文(着尺「貝殻光沢」)

帯「ユーカラ」は1964年第106回春の百選会です。テーマは「ノヴェチェント・ニッポン」(新日本への招待)。

ニュー・ニッポンとせず、1920年代に流行ったイタリアの芸術復興運動からもってきたネーミング。

1960年代は、とにかくがむしゃらに世界から学ぼうとしていた活力ある日本の最後の時代でした。

着尺「呼び鈴」・帯「メヒコ」

着尺「呼び鈴」、帯「メヒコ」。高島屋史料館「キモノ★ア・ラ・モード」第II部:ザ・キモノ・ライフ。

これも反物を巻きつけただけのようです。そもそも着物は巻衣(ラップ型衣服)なんですが、このタイプは袖が形成されていなさそう。

そういや着物ってむかしから着付けがとやかく煩くて、最近の都市部では着物警察が出没するといわれています。

20世紀に巻衣(巻き衣)の発想はなかったんでしょうかね。帯を発展させる方向に着物が進んでしまって自滅したことを考えると、巻き衣を強調する方向があっても良かったんじゃないかと思います。

小休止

企画展館内の一部。

ざっと見渡すと爽快でした。

高島屋史料館「キモノ★ア・ラ・モード」第II部:ザ・キモノ・ライフ。

これらの展示品で一つ紹介し忘れていたものを思い出しました。

着尺「娘かがみ」

着尺「娘かがみ」。1973年第135回秋の百選会。高島屋史料館「キモノ★ア・ラ・モード」第II部:ザ・キモノ・ライフ。

紅色地の花柄。紅色好きの私には鮮やかに感じました。

真ん中から少し下から花の向きが変わっています。途中で向きが変わるのを何と言いましたっけ?

着尺「娘かがみ」は1973年第135回秋の百選会の作品。テーマは「ホモ・ルーデンス(麗しき合唱)」。

帯と着尺5点

帯と着尺。高島屋史料館「キモノ★ア・ラ・モード」第II部:ザ・キモノ・ライフ。

5点とも涼しい感じ。

どうもこの企画展は楽しい生地が多くて、昔から着物嫌いだった私もそれなりに楽しめます。高島屋ナイスです。

手前右の紫の花はどうやって描いているんでしょうか。着物嫌い、織物嫌いで今にいたる私にとって、織り柄の出し方は想像もできません…。

ですので想像の域ですが、織機だとここまで水彩画風に描けるとは思えません。紫の花のタイトルは「筆勢」。布に直接、水彩画を描いたということなんでしょうか…。

とにかく、奥の真ん中以外は水彩画風で可愛いんですよね。

訪問着4点

右から、訪問着「スリーランホーマー」、帯「触角」。訪問着「夜間飛行」、帯「永遠の喜び」。訪問着「夜会の階段」、帯「ギリシャ野外劇」、訪問着「伯爵夫人」、帯「操舵法」。高島屋史料館「キモノ★ア・ラ・モード」第II部:ザ・キモノ・ライフ。

右から。

  • 訪問着「スリーランホーマー」、帯「触角」
  • 訪問着「夜間飛行」、帯「永遠の喜び」
  • 訪問着「夜会の階段」、帯「ギリシャ野外劇」
  • 訪問着「伯爵夫人」、帯「操舵法」

ネーミングはともかく、あっさりした訪問着「スリーランホーマー」が新鮮です。

帯の奇抜さからすると右から3つ目のギリシャ野外劇」がお気に入り。

「ギリシャ野外劇」。高島屋史料館「キモノ★ア・ラ・モード」第II部:ザ・キモノ・ライフ。

ただ、野外感はまったく感じられません…^^;

クライマックスになってきたので、4点の訪問着でもっとも気に入った「スリーランホーマー」で少し立ち止まります。

訪問着「スリーランホーマー」、帯「触角」。高島屋史料館「キモノ★ア・ラ・モード」第II部:ザ・キモノ・ライフ。

訪問着「スリーランホーマー」、帯「触角」。高島屋史料館「キモノ★ア・ラ・モード」第II部:ザ・キモノ・ライフ。

訪問着「スリーランホーマー」、帯「触角」。高島屋史料館「キモノ★ア・ラ・モード」第II部:ザ・キモノ・ライフ。

襟が白色でトルソーと同化しているので、じーっと眺めていると後姿に見えてくるのは私だけでしょうか…。

浴衣にみえる爽やかなデザイン。

色が青・緑・黄・ピンクの4色で派手ですが水彩画風なので安定感あります。

訪問着「スリーランホーマー」は1961年第99回秋の百選会。テーマは「イルミナション(発光)調」。

帯「触角」は1970年第125回夏の百選会。テーマは「ボンジュール・ヴァンテアン(海この未知なるもの)」。

帯の白黒の配色から海を想像するのは難しいですが、水平線をひいて昼と夜、日光と無日光の二分法にしたかったのでしょうか…。未知は描けているなぁと思いました。

4色水彩画の着尺に、白黒の帯をもってくるのはコーディネートとして無難かも。他の色だと気が散りそう…。

小休止

企画展館内のショーケースの一部。

高島屋史料館「キモノ★ア・ラ・モード」第II部:ザ・キモノ・ライフ。

見た感じと、いただいた展示リストをみると、ショーケース内の展示品はI(ウルチマ・モオダ)とII(キモノ・ライフ)に異動はないはずです。

ミニチュア着物

さて、最後のコーナー。

京都女子大学の学生方々が作成された2分の1着物のコーナーです。2か所に3点ずつ配置されています。

アトリエ・レイレイの店長レイレイさんに入っていただきました。出かける前のインスタグラムはこちら。

高島屋史料館「キモノ★ア・ラ・モード」第II部:ザ・キモノ・ライフ。

まず、こちら側のコラボ作品から。

高島屋史料館と京都女子大学のコラボ。戦前の百選会資料からミニチュアキモノを再現、1/2トルソーに着付けて展示。高島屋史料館「キモノ★ア・ラ・モード」第II部:ザ・キモノ・ライフ。

高島屋史料館と京都女子大学のコラボ。戦前の百選会資料からミニチュアキモノを再現、1/2トルソーに着付けて展示。高島屋史料館「キモノ★ア・ラ・モード」第II部:ザ・キモノ・ライフ。

高島屋史料館と京都女子大学のコラボ。戦前の百選会資料からミニチュアキモノを再現、1/2トルソーに着付けて展示。高島屋史料館「キモノ★ア・ラ・モード」第II部:ザ・キモノ・ライフ。

高島屋史料館と京都女子大学のコラボ。戦前の百選会資料からミニチュアキモノを再現、1/2トルソーに着付けて展示。高島屋史料館「キモノ★ア・ラ・モード」第II部:ザ・キモノ・ライフ。

高島屋史料館と京都女子大学のコラボ。戦前の百選会資料からミニチュアキモノを再現、1/2トルソーに着付けて展示。高島屋史料館「キモノ★ア・ラ・モード」第II部:ザ・キモノ・ライフ。

ついで反対側のコラボ作品。

高島屋史料館と京都女子大学のコラボ。戦前の百選会資料からミニチュアキモノを再現、1/2トルソーに着付けて展示。高島屋史料館「キモノ★ア・ラ・モード」第II部:ザ・キモノ・ライフ。

高島屋史料館と京都女子大学のコラボ。戦前の百選会資料からミニチュアキモノを再現、1/2トルソーに着付けて展示。高島屋史料館「キモノ★ア・ラ・モード」第II部:ザ・キモノ・ライフ。

高島屋史料館と京都女子大学のコラボ。戦前の百選会資料からミニチュアキモノを再現、1/2トルソーに着付けて展示。高島屋史料館「キモノ★ア・ラ・モード」第II部:ザ・キモノ・ライフ。

終わりに

最後はこの案内の女子にもう一目あって退室。

流行をつくる―ア・ラ・モード―。高島屋史料館「キモノ★ア・ラ・モード」第II部:ザ・キモノ・ライフ。

高島屋史料館の2回にわたる企画展「キモノ★ア・ラ・モード」は着物嫌い・織物嫌いの私も楽しめる展示会でした。

そこそこの展示数ですので不足感がなく、疲れるわけでもありません。

みなさんもご都合をみて、ぜひ行ってみてください。

高島屋史料館の公式サイトと公式ツイッター

おすすめ本(読みごたえ重視ランキング)

日本人のすがたと暮らし

近代化における日本人のすがたと暮らしの実態をテーマ別に洞察した本です。大正ロマン、昭和レトロ、近代日本人の生態など、近代の着物ライフを知るのにもってこいです。近代日本のファッション歴史を学ぶ最初に読むべき本です。とりあげたテーマは245項目にわたります。1項目は約2頁で収められているので読みやすいです。

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