この記事は『主婦の友』1965年8月号が企画していた「衣生活これは便利!」のコーナーを紹介しています。
このコーナーは読者から和服リフォームのアイデアを募集したもので、今回は寝巻やエプロンなどをとりあげています。
衣生活これは便利!和服リフォーム
キャンプ用スリーピングバック
三重県松阪市からの投稿。
キャンプやバンガローへ行く家庭が少なくないでしょうとのことで、シーツ代用のスリーピングバッグを提案しています。
布地は金巾のような目の詰んだ軽くて薄いものがよく、人絹でもOKとのこと。
身長よりも少し長めの生地を2丈用意し両脇を縫います。出かけるときはこの中にノミ取り粉を入れます。
これを布団の間にはさんで身体を入れますが、借りた布団や毛布が汚れていても平気ですし、ノミに襲われる心配もありません。着替えるときにカーテンの役目も果たします。
クッション枕
長崎市からの投稿。
暑くなると室内でゴロリと横になりたくなります。そのたびに押し入れまで枕を取りにいったり、座布団の二つ折りを代用するのは面倒くさい。
自宅では、縦35センチ、横65センチくらいのクッション兼枕を使っています。中にスポンジのくずを入れて、カバーは刺繍などをして綺麗に仕上げています。
2枚、3枚代わりのカバーを作って交換すると部屋の雰囲気もすっかり変わります。
赤ちゃんの寝冷え対策
三重県津市からの投稿。
赤ちゃんはケツ堂が激しくなるにつれて、夜具を蹴飛ばしたり、転げ出したりして、寝冷えすることが増えます。
うちには1歳半の赤ちゃんがいますが、とても便利な寝冷え対策を使っています。
タオル地1.8メートルを二つ折りにして共布ループでボタンかけを3カ所や4カ所にします。夜間に使うとき、②のように腹巻風にイセ手、昼目のときなら全部を広げてタオルケットとして使います。
幼児の寝冷え知らず
うちに5歳児と3歳児がいます。
パラシュートといって着せているもので、肩・胸・お腹を冷やさず、春から秋まで寝冷え予防に重宝しています。
図のように製図し、表はバスタオル、裏側(前の斜線部分)はネルなどで裁ちます。
裾はバスタオルの端を使い、衿ぐりと袖ぐり1センチずつ、持ち出しの肩と脇に3センチ、その他は2センチの縫いしろ。
裏はミシンで縫いつけて仕立てるとスナップとゴムひもを通して出来上がりです。
ハンカチ利用の可愛い暖簾(のれん)
秋田県からの投稿。
花模様やチェック(格子)などの大判ハンカチ3枚で暖簾を作りました。とても可愛い暖簾です。
図のように10cmほどを千鳥ぐけでつなぎ、レース糸で鎖網を6cmほど編んでつり手にします。
手拭き兼エプロン
東村山市からの投稿。
5歳と3歳の子供がいます。
外出して食事をするとき、エプロンを嫌います。赤ちゃんと間違われるのが嫌なようです。
それで、次のような手拭き兼エプロンを作りました。
おしぼりタオルか普通のタオルなら二つに切り、裁ち目を三つ折りに縫って、ゴムテープをつけるだけ。
テープの長さは子供の頭が入る寸法で。
自分で自由に取り外しができるうえ、かさばらないので便利です。
衣生活のくふう
コーナーの最後に、10月号掲載予定の投稿を募集しています。
夏物整理や冬物支度、結婚式や旅行など内外に多忙になる時期。体験から出た身近な工夫について募集。
また、和服のリフォームと工夫について。
- 流行遅れの着物や帯やコートを新感覚に生まれ変わらせるアイデアや、着古したものの繰りまわしや、古い洋服や残り布からおしゃれな和装小物を作るなど、和服に関するリフォームのすべて。
- 和服生活(着物ライフ)をより美しく、便利にするための重宝な工夫。
これら2点も投稿を募集しています。
投稿時には、元も形、出来あがりず、リフォームの方法を記すこと。
当時からかなり和服地が余っていたことを知りました。
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