「コスメチックス広告-広告にみる大正ロマンと昭和モダン-」では1930年代にコールドクリームという化粧品の需要が高く、化粧落とし、洗顔、皮膚の保護など、多用途に使われたことにふれました。
1960年代になってもコールドクリームの名称はよく使われていたようです。
この記事では各雑誌から資生堂のコールドクリームの広告とリード文をご紹介しています。
1960年代の資生堂コールドクリーム広告
資生堂ドルックス:クリーム<コールド>
急激に寒くなっても逆にコールドのマッサージに熱を入れて、今夜もドルックスコールドでケアをするよう勧めています。
マッサージは3分でいいらしく、毎日のお手入れが冬の命というところです。
白い栄養ラノリンとコスビオールが完全に乳化されていて、これら2種類の原料は当時の標準だったようです。
春が来るまで気を抜くな、といいますか、手を緩めるな。

資生堂ドルックスルクリーム「コールド」。いわゆるコールドクリームの広告です。結婚したら「主婦の友」主婦の友社、1965年2月号。
現在もドルックスは資生堂の1ブランドとして展開しています。
公式ページ ドルックス:使い心地と品質を重視した、スタンダードスキンケアブランドです。
資生堂スペシャル化粧品コールドクリーム
また、1967年の「婦人画報」をめくっていると資生堂のコールドクリームの宣伝がありました。

資生堂「コールドクリーム」。「婦人画報」1967年1月号、26頁。

資生堂「コールドクリーム」。「婦人画報」1967年1月号、27頁。
広告リード文はフェイスマッサージを強調しています。
手がかじかんでも冬こそマッサージが大切だったことが分かります。
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